【コツ】血液像塗抹標本の端っこを鏡検しよう。

こんにちは、よだきっけです。

よだきっけの勤めている病院は、 血液内科がなく、300床未満です。 また、ベテランが退職され中間層ほぼ不在、といった状況です。 退職された” あるベテラン技師 ”はポジティブに言えば、積極的に指導はせず、出来るだけ自分で気づき調べ考えるように見守ってくれるような方でした。

よだきっけの知識は、

  • 各種教本。
  • 臨床検査技師向けの月刊誌。
  • 地元での血液像研修会。

が主になります。

そこから得られた知識や自分自身の経験を、これから血液像鏡検の研修する臨床検査技師の方々に知っておいて欲しい【コツ】としてお伝えしようと思います。

今回の内容は各施設の教育や運用、個人の考えの違いがあると思いますが、参考になれば嬉しいです。

注意
この投稿での芽球とは主に、芽球細胞様の腫瘍細胞と思われる細胞を指します。

血液疾患を疑うべき細胞と認識して下さい。

血液塗抹標本の端っこを鏡検する。

『 形質細胞が出現しているかもしれない標本の濃い部分や引き始めを鏡検すると発見できることもある 』
と地元の研修会で教わりました。

これを学んだ後、全ての標本で濃い部分や引き始めを鏡検してみると芽球を発見できることが度々ありました。

数年間続け、白血球分類のカウント中で芽球細胞を見つけられない時でも

引き始めを鏡検することで 芽球を発見できる

と認識しています。

血液塗沫標本をカウントすべき部位で有核細胞を500個前後を観察し芽球細胞 もしくは壊れ気味?で疑う細胞 が1個だとしても・・・

引き始めでは2・3個ほど容易に見つける事ができます。

なぜ、引き始めで芽球を発見しやすいのか考察。

  • 引き始めを縦一列を鏡検するだけで多くの白血球を観察できる。
  • 鏡検部位では壊れやすい芽球細胞や異常細胞が引き始めだと壊れずに残っている。

現在は、この2つのため引き始めで芽球を発見しやすいと思っています。

引き始めを縦一列を鏡検するだけで多くの白血球を観察できる。

白血球数によりますが、有核細胞を200〜500以上を観察できます。

ポイント
対物レンズ✕20があると×10に比べ、鏡検の精度を保ったまま迅速に観察できます。

顕微鏡を購入する際に✕20の対物レンズを検討してはいかがでしょう。

 

鏡検部位では壊れやすい芽球が引き始めだと壊れずに残っている。

塗抹標本作成時の負荷がかかっていないためか

壊れている細胞は経験上、皆無です。

注意
N/C比が高くなる傾向があります。

  • 引き始めのため細胞が密。
  • 乾燥しにくいため。

のためだと思います。

 

特に、正常リンパ球だと思われるが細胞のN/C比がほぼ100%になります。しかし、核の性状をよく観察することで芽球との鑑別は容易にできます。

 

辺縁や引き終わりも観察する。

悪性リンパ腫などで見られる大型細胞の出現は少数で、これらは標本の引き終わりで観察されることが多い。このような細胞を破壊している場合が多く、” 血液だまり “を観察すると細胞が破壊されにくいという報告もある。

血液検査技術教本 p105より引用。

”血液だまり”を

引き終わりだけと意識せず、引き始めと両辺縁も観察しています。


下記などの疾患を意識しています。

  • DCBCL
  • 血球貪食像         など
ポイント
引き終わりと辺縁を観察することを忘れないように、鏡検の最初に観察しています。

全体像を把握することにも繋がります。

悪性リンパ腫など他の異常細胞が出現する際にも有効か。

血液内科もないため症例経験がなく実証でません。
壊れにくい観点から一部の細胞には有効だと思いますが、核の形に特徴のでる下記の疾患では難しい場合もあるのではないでしょうか。

  • 濾胞性リンパ腫
  • マントル細胞リンパ腫
  • 成人T細胞白血病/リンパ腫
  • セザリー症候群        など

最後に。

ベテラン技師を頼りましょう。

今思い返せば、若手の時は自分で調べる事も重要ですか・・・自分の答えを出した上でベテラン技師に確認・指導してもらい、知識や経験を蓄積すれば良かったなと思うこともあります。

ただ経験というものは不確実性もあり、先輩技師の昔の知識だったりする事もあります。

現状の検査について自分自身で調べ蓄積する事も、やはり大事です。

今回の内容、

血液塗抹標本の引き始め、両辺縁、引き終わりを観察する。

について、施設で導入されていない場合、まずは自分で経験されてはどうでしょうか。

あなたが使えるなと感じたら、周知し業務に組み込むことをお勧めします。

血液像 芽球細胞を1個だけ見つけたときの対処法。

2018.12.11

スポンサーリンク

ディスプレイ レスポンシブ 2019.7